そもそもヴィンテージサックスって修理できるの??

古いサックスのメンテナンス??

WAKE UP!店長の藤丸です!!自分の話で恐縮ですが、私は23歳の頃からサックス奏者として活動してきました。ここ2年くらい副業としてWAKE UP!の店長をしていて、たまにレッスンもしています!ちなみに最近半年ほどアメリカのロサンゼルスに住む日系の高校生男子とオンラインレッスンが恒例となっています。(といっても店長は英語喋れないので日本語OKの方しかレッスンできないですけどね。)

今日はその高校生男子のお話!!彼とは受験対策的なレッスンをしていて・・・って訳で彼はもうすぐ大学生なんです。その高校生がオンラインの雑談中に言うんですよ。

「大学生になったら新しい楽器が欲しい!!ヤナギサワのアルトがいい!!」

最近は値上がりしたとは言えヤナギサワのサックスは確かにセルマーよりも随分お手頃!!でも昔ながらの手作業工程も多いし品質はピカイチ!!
国外ではセルマーに肩を並べて・・・もしかしたらセルマーより高評価なのかもしれない日本が誇るサックスメーカーであります。

国内外を問わず使用しているプロフェッショナル奏者も多い!!確かに間違いない選択です。

・・・でもWAKE UP!店長でもある私としてはふと気になる!!ということで聞いてみた!!

「ヴィンテージ楽器って興味ないの??」

すると彼はこう答えたのです。

「古い楽器はメンテナンスできないでしょ??」

あぁ・・・・・これって世の中のサックス吹きの皆様・・・結構そう思ってるんじゃないの??

自動車とか家電じゃないんです!!

そもそもサックスって!!ちょっと乱暴ですが言い切っちゃうと!!セルマーが1954年にマークシックスを世に送り出した時点でもう完成された楽器なんです。

それ以降世界中のサックスメーカーがマークシックスの機構、デザインを模倣して自社のサックスを作り上げたのです。

近年はチマチマとしたマイナーチェンジはあるものの、大まかな機構そのものはほぼ変化ありません。

そして!!ヴィンテージサックスっていっても基本的に交換する部品はほぼ消耗品です。メンテナンス性は現行の楽器となんら変わらないんです!!

それに自動車とか家電じゃないんですから「製造後15年で部品がなくなります!」なんてことはありません!!部品だってまだまだ手に入るのですよ。

(実際当店で販売中のアルトのマークセブンの一本は入荷時に純正でないネジでキーガードが装着されていましたが石井管楽器で純正部品に交換してもらえました。)

もちろん長い間の使用において管体のネジれなど起こすこともあります。(とくに楽器本体のベルだけをもって持ち上げる癖のある方は要注意!!)

それでも腕の確かな管楽器修理屋さん(当店が頼んでいるような「管楽器修理Air」さんや「石井管楽器」さんなど)のメンテナンスを受ければキチンと元通りになります。
ラッカー剥がれなどは実際には演奏に支障がありません。むしろ剥がれたラッカーの楽器は特別な音色の魅力があります。(店長のテナーのマークシックスも最近劣化したラッカーを全剥離してもらいましたよ。)

現行楽器とメンテナンス性はほぼ変わりありません!!プロ頻度の使用においても半年に一度メンテナンスを受ければ十分です。使用頻度の低い方は一年に一度でも十分かもしれません。もちろんぶつけたり落下させたりなどの事故がない状態の話ですけどね。

あ、凹みだって料金や手間はかかりますけどちゃんと治るんですよ。修理店で「ここは直さないほうがいい、音色変わるから。」って言われることある方多いと思うんですけど!!
じゃあ凹んで変わっちゃった音色や吹き心地はどうなるの??直すのが面倒な場合の修理店の方便(うそ)にはくれぐれもご注意ください。

結論!!ヴィンテージサックスってメンテナンス性は現行とほぼ変わりません!!消耗品も部品も手に入ります!!

それでもヴィンテージ楽器をお勧めできない方って??

とはいえ!!ヴィンテージ楽器をお勧めできない方ってやっぱりいます。

例えば上記の日系の高校生男子には!!ヴィンテージサックスはまだ時期尚早かなと思います。

何故なら彼の楽器への興味は「ピカピカの新品サックス」に向いているからです。

彼が人生で初めて手に入れ、今現在使っているのはヴィンテージのアルト「クランポン」の「スーパーダイナクション」です。
そもそもジャズやポッピュラーを志す方にとっては少し変わったチョイスです。もちろんいい楽器ですけどね。

今後手に入れる操作性のいい、しかも新品ピカピカの「ヤナギサワアルト」!!きっと大事に吹いていくことでしょう。

新品楽器とともに自分も成長していく!!奏者としてそう言う時期が必要なのかもしれません。

一般的な方でヴィンテージ楽器をお勧めできない方はというと?

楽器(マウスピースなども含む)が変われば自分の音が劇的に変わると勘違いしている方です。
以前から言わせていただいてますが、枯れたサブトーンも乾いたファズトーンも!!楽器がその音を出すのではなく奏者自身の技術によって生み出されるものであります。

特にヴィンテージ楽器は機種による特性よりもそれぞれの個体差が大きいものです。マークセブンはこういう音!!マークシックスはこういう音!!そんな紙面上の知識は役に立ちません。あくまでそれは傾向です。どんな音も奏者の実力が生み出すものなのです。その辺りにご理解のある熟練度の高い奏者にこそ当店の楽器を選んでいただきたいのです。

吟味、最高のメンテナンス、実際の音色の証明

当店では仕入れの際、当店の基準に満たないコンディション、グレードの楽器はお断りさせていただいております。

修復可能な凹みネジれ等は問題ありませんが、修復時に金属疲労が伴うようなコンディションの楽器は仕入れません。(吟味)

入荷した楽器は当店指定の「石井管楽器」さんや「管楽器修理Air」さんにて徹底的にリペアを施します。

これはプロフェッショナルユース基準にて行われるメンテナンスです。どこへ出しても恥ずかしくない状態へと妥協なくコストをかけます。(最高のメンテナンス)

当店では最高の状態に仕上がったサックスで、実際の試奏動画をレコーディングします。ライブ基準ではなく形に残すレコーディングクオリティに対応するコンディションだと言う事を証明するためです。これは個々の商品について個別に選曲し個別にレコーディングします。個々の商品についてここまで手をかけている楽器屋さんは当店以外見たことがありません。その後に当て振りで動画を撮ります。顔出しして動画を撮るのも商品のクオリティに絶対の自信を持っているからです。(実際の音色の証明)

当店のヴィンテージサックスは100年後の使用に耐えうるクオリティで販売しております。それには絶対の自信がありますが・・・・

そのためには100年後も使用できる定期メンテナンス、奏者さんの丁寧な使用が伴ってこそということだけは忘れないでください!!

ヴィンテージサックスはいろんな楽器を渡り歩いて・・・最終的に辿り着くものだと思います。手元にあるヴィンテージサックスの本当の素晴らしさを実感できれば!!

繰り返される新製品の発表に一喜一憂しなくても済むようになるのです。