それ!スタッカートじゃないですよ!!
いろいろな生徒さんをレッスンしてきたなかで、あぁこれはいけないな〜!悪い癖がついている、この生徒さん誤解してるな〜、そう感じることが多いテクニック。それはスタッカートです!!
そもそもスタッカートって、ウィキペディアによりますと!!
スタッカート(伊:staccato、「切り離された」の意)は、音楽におけるアーティキュレーションの一つ。現代の記譜法においては、スタッカートは本来の音価よりも短く演奏することを指し、本来の音価分に不足する残りの時間を無音にすることで音符同士を分離する。
・・・とあります。簡単に言っちゃうと音を短めに演奏する。もっと具体的にいうと半分の長さで演奏することと言ってもいいでしょう。つまりこういう場合の演奏は!

単純にこうすればいいのです!!

まさか?バキバキにアクセントつけて吹いてる方はいませんか??まぁついついそうしてしまう気持ちはわかります。でも!スタッカートとは音を短く演奏する!そういう意味しかありません。もしアクセントをつけなきゃならない時は譜面にもそう書いてあるはずですから!!
タンギングでの舌の使い方、音の処理の仕方!!
何度も何度でも!このことに立ち返らなければいけないのですが、息の使い方、舌の使い方のおさらいです。
大量に吸い込んだ空気は!おへその下あたりをギュッと絞り込むような力でささえ、スーッと一定の圧力で口から漏れ出でるような息遣いをする。決して爆発的に息を使うことなく、一定の圧力で楽器に吹き込まれる!!その際!音を発する時にはリードから舌が離れたら音がなり、音の最後はリードに舌を触れることで音が止まる。この間、吸気から音を出し、音を止め、次の吸気までの間、お腹からの一定の圧力は絶対に一定で変化なくかかっていなければなりません。音量は口先で息の量を調節し変化させる。しかし絶対に息の圧力は変化させない!!息のスピードは口腔内の容積(シラブル)を変化させ調整するが、大元の息の圧力は必ず一定である!!
・・・・・何度同じことを言うんだよってお思いでしょうが!!これを徹底した場合!!四分音符のスタッカートはどうなるのでしょうか??
一定の圧力で漏れ出でるように舌先に集中する息!!舌をリードから離すと出る音!!舌をリードにつけると止まる音!!それにスタッカートを加味する!!具体的にいうと!!8分音符分の長さの音を鳴らした後は舌でリードに触れて8分音符分の長さ音をストップ!!発音!!ストップ!!これを繰り返すだけ!!もちろん!!その間息の圧力は常に一定!!音が止まっていても圧力は一定!!これが四分音符のスタッカートの吹き方です!!
何度も息の一定の圧力が大事って言ってきても!!やっぱりここまで徹底はできていない方が多いのではないでしょうか??大事なことは!!一番最初に前提として伝えた事なのです。
クラシック界のサックスの音の処理
最近色々調べてみるとビックリするのは!!クラシック界ではサックスの音の処理はフンワリ息を抜く・・・的な指導がされている場合が多いみたいです。
ちなみに一定の息の圧力で演奏し、音の最後は舌をリードにつけて処理する!!こう教えてくれた私店長の師匠はジャズ界の重鎮でありなおかつ東京芸大のサキソフォン科(クラシック)を出ている方。そういう方がこういうふうな教えをしているということは!!クラシック界にも音の処理の方法は諸説あるってことなんでしょうか??
しかしながら!!ポピュラー系サックスの分野においては!!一定の息の圧力、舌でリードの振動を止めて音を処理するということは!!さまざまなテクニックの基本となるところだと思います。
クラシック界や吹奏楽では「音の余韻」を作るということに重きを置いているので音の最後を息をフウっと抜くような処理を推奨しているのかもしれません。でも!!ハーフタンギングのテクニックの応用で音の余韻は作れますし!!そもそもポピュラー系サックスの現場ではリバーブなどの響きも!!音響の部分で足されてりしています。
少しだけクラシック界の音の処理には相容れない部分があるな・・・なんて思う今日この頃の私店長です。ビバップのニュアンスなどは音の処理の瞬間まで!!一定の息の圧力が必須なのですから!!