店長がメタルのマウスピースを選ぶ理由
店長が過去にレッスンしてきた生徒さんの中には!!やっぱりメタルマウスピースに憧れを持っている方が沢山いました。気持ちはわかります!!
店長自身も!!アルトだけでもメイヤーの5Mから始まったものの!!デュコフ、クラウドレイキー、ビーチラーメタル、ランバーソン、JAVA A45など!!どちらかというとエッジの効いた音が出やすいマウスピースを選んできました。現在アルトは「セオワニ」の「ミンディ・エイベアモデル」の8番を使っています。かなりハイバッフルです!!ですから!!メタルマウスピースに憧れる気持ちは本当によくわかるんですよ。
しかし!!若い頃にメタルを選んでいた理由と!!尊敬する先生のレッスンを受け続け!!(店長はサックス奏者としてのキャリアをスタートしてから10年以上レッスンを受ける立場でもありました。)長年奏者として歩み!!今度は自分が教える立場になっている今とでは!!ハイバッフルのマウスピースを選ぶ理由が・・・全く逆!!なのです!!
店長がハイバッフルのメタルマウスピースを選ぶ理由!!それは!!たっぷりと!!柔らかい音色を出そうとしても!!マウスピース自体がエッジの部分で支えてサポートしてくれるから!!なのです!!
レコーディングされた音の弊害
現在音楽を楽しむ!!またはサックスの音に気軽に触れる機会といえば!!サブスクで聴けるサービスやYouTube、または熱心な方だとCDなどからでしょうか??
どれにも共通していることなのですがそれらは全て「レコーディングされた音源」であると思います。ちなみにレコーディングの時のマイクの位置はベルから概ね2、30センチほど!!(色々な場合があるとは思いますけどね!)こうなってくると耳元2、30センチしか離れていないベルからの音を聞いている状態なのがレコーディングされた音なのです。
しかも!!レコーディングされた音は!!さまざまなエフェクトも!!コンプレッサーもかかっており!!生の音とは相当かけ離れているのが実情です。
ちなみに店長はマイケル・ブレッカーもデヴィッド・サンボーンも生前ライブハウスに見にいったことがあります。お二人ともオンマイクでない生の音は!!これでもかと言うくらい柔らかくて太く感じたものです。百聞は一見にしかず!!
しかし偉大な奏者の生の音に触れることの少ないサックス奏者は!!レコーディングされた音を聞いてそれを生音で表現しようとしてしまう・・・。結果!!どえらい!!ビックリするようなビヤ〜ッとした音を出して!!メタルのマウスピースとはこういう音です!!(ドヤァ)って顔をする。実際!長年教えてきた生徒に「メタルってこういう音なんですよ先生!!」なんて教えていただいたことがあるんですよ店長は!!一体店長から何を教わっているの??
ここで聞いてほしい音!!
「Bob Magnuson」という奏者のライブ映像です!!店長と同じ「セオワニ」の「ミンディ・エイベアモデル」を使用されています。かなりのハイバッフルなマウスピースです!!まさかこんなストレートなジャズに使用している方がいるなんて!!ちょっとビックリですが!!これを発見して店長は思いました!!
あぁこれは!!店長と同じ考えで!!前述した通り!!たっぷりと!!柔らかい音色を出そうとしても!!マウスピース自体がエッジの部分で支えてサポートしてくれるから!!・・・・間違いなくこういう理由で使ってます!!
ここでもう一度おさらいを!!
ここでもう一度!!「アンブシュア実践編」と「サブトーン実践編」をよく読んでください!!
ポピュラー系サックス奏者に必要な音!!これは下唇を柔らかくプッシュした!!サブトーンを基本とする柔らかく野太い音色!!どの音域でもそういう音を基本に演奏しなければならない!!これが全てなのです!!
メタルのハイバッフルなマウスピースは!!この柔らかい音をサポートするために使うのが正解なのです!!経験豊かなポピュラー系サックス奏者はレコーディングでも!!最終的にこういう仕上がりになる!!という音の「ビジョン」がちゃんと見えているのです!!生音ではこう!!最終的仕上がりはこうなる!!そういう匙加減のもとレコーディングに参加しているのです。間違っても生音で最終的な製品版の音を再現しようなんて思ってないのです!!
あの時、店長に「メタルの音ってこういうものなんですよ!!」って言ったあの生徒さん!!一度でもレコーディングした自分の音を聞いたことがあるのでしょうか??しかも散々レッスンしてきたのに!!大事なことって全然伝わってないんだな・・・と!!めちゃくちゃ悲しくなったのを覚えています!!
結論
メタルのマウスピースを使えば特別な音が出る!!なんて幻影は捨てましょう!!ハイバッフルを使うならば!!逆にもっともっと柔らかな音色を目指さなければいけない!!マウスピースの本来持っているエッジは!!柔らかな音のサポートのためにある!!ここの所勘違いしてると!!バンド内の騒音製造機になっちゃいますからね!!
余談
このレコーディングをした時に!!某歌い手さんがレコーディングを聴いてて僕にこう言うんですよ。「もっとビヤ〜って吹いてよ!!」
・・・もちろんオーダーだから可能な限り「ビヤ〜」ってやりましたけど!!自分の中では!!これくらいの「グロートーン」ならエフェクトと色々でこうなる!!ってのがもちろん見えてるわけですけど!!エフェクトなしでモニターしてる某歌い手さんにとっては物足りなく感じたんでしょうね!!
結果!!もう少し実音の成分が多ければ!!もっと綺麗に割れてる音に仕上がっただろうにな〜なんて少しだけ後悔の残る仕上がりに!!なっちゃって終わったんだよな~ってことです!!